Daz Studioで背景(ドーム)とレンダリングの設定方法。
Daz Studioの背景設定は簡易的なものもありますが、ここでは360度ドームで包む方法を紹介します。
DAZ Studio Iray HDR Outdoor Environments
クオリティを上げたいなら、背景にはHDR画像を使ったほうが良いです。HDR画像とはHigh Dynamic Range Image(ハイダイナミックレンジイメージ)の略で、高い輝度幅を持つ画像のことです。光の表現が現実に近づく事で、より美しくリアルになる。
Daz Studioをインストールすると「DAZ Studio Iray HDR Outdoor Environments」というHDR画像が標準で附属されています。(2021年8月現在)
購入すると$24.95なので、お得感があります。
DAZ Studio Iray HDR Outdoor Environments | Daz 3D
DAZ Install Manager (64-bit)でインストールした状態でも、Daz Studioでは使用可能になっていないと思います。
左メニューの Installペイン > All Products にありますので、ダブルクリックでインストール。
インストールした後、左メニューの Render Settingsペイン > Presets > Scene Builder > Lighting にDTHDR-*****-Backgroundというアイコンが5個あります。
DTHDR-MauiA-Backgroundで右クリックしてMerge Into Scene(シーンに統合)を選択。
ビューポートに背景を表示させるには、ビューポートの表示設定をNVIDIA Irayにする必要があります。
ビューポート右上のアイコンをクリックして表示設定を変えられます。
左メニューの今は Render Settingsペイン > Presetsタブ になっているところを、Render Settingsペイン > Editorタブに変更。
このEditorメニューから各種設定ができる。
品質を上げる設定にすると、処理時間がかかる。
General
- Dimension Preset
Pixel SizeとAspect Ratioのプリセット。 - Pixel Size
画面解像度。2Kなら1980×1080、4Kなら3840×2160。プリセットで選択すれば手動入力は不要。
余談ですが、ストックフォトでは8000ピクセル以上でないと高く売れない。ストックフォトを意識するなら4500×4500や5333×3000などにしましょう。 - Aspect Ratio
画面比率。16:9が一般的。プリセットで選択すれば手動入力は不要。
Progressive Rending
- Max samples
レンダリングの最大サンプリング数。デフォルトは5000、サンプリングを5000回行ったら終了する。精細度に大きく関わる項目であり、綺麗に出力したいなら最大値の15000にする。当然ながら処理時間は長くなります。 - Max Times
レンダリングの最大時間。デフォルトは7200秒、2時間経過するとレンダリングが終了。早く終わらせすぎると品質は落ちます。 - Rendering Quality Enable
レンダリング品質に関連する項目のON/OFF。 - Rendering Quality
Rendering Quality EnableがONの時のみ表示。
レンダリング品質。綺麗に出力したいなら最大値の10000にする。しかしデフォルトが1ですから、無茶な増やし方に意味はないかもしれない。 - Rendering Converged Ratio
Rendering Quality EnableがONの時のみ表示。
全体の何%でレンダリングを完了するか。デフォルトでは95%。100%にするとコンテンツによって機能しないものがある可能性があるため、95%までにしたほうが良いです。
Filtering
- Post Denoiser Available
ノイズ除去機能メニューのON/OFF。 - Post Denoiser Enable
ノイズ除去機能のON/OFF - Post Denoiser Start Iteration
ノイズ除去を行う頻度。デフォルトは8なので、8回のサンプリングに1回のノイズ除去。
当然ながらノイズ除去機能をONにしたほうが綺麗な仕上がりになる。
Environment
- Enviroment Mode
環境光の設定。
Dome Onlyにすると背景の太陽光などが有効、デフォルトライトや自分で設置したライトなどは無効。
Dome and Sceneは両方有効。しかしSceneにはデフォルトでライトが設定されていて邪魔になる場合もあるので、その場合はDome Onlyにする。 - Draw Dome
背景表示のON/OFF。
Settingsペイン > Advancedタブ
Settingsペイン > Advancedタブ にはテクスチャの圧縮設定があります。レンダリング時間を短くするのに非常に重要です。
デフォルトでは512×1024ですが、例えばメモリが64GBあれば5120×5120にしても大丈夫。
レンダリング時間が飛躍的に短くなります。
圧縮設定なので品質は変わらない。それなのにレンダリング時間は飛躍的に短くなる。メモリが32GBや64GBのPCを使っているのに、この設定を変えないのはもったいないです。
レンダリングを開始するには、青枠内のRenderをクリック。
レンダリングが終了すると、保存メニューが使用可能になります。
ファイル名を入力し、拡張子を選択し、Saveで保存。
HDR画像の入手
Poly HavenというサイトでHDR画像が入手できます。無料で商用利用もOK。
Poly Haven
ダウンロードした.hdrファイルは、 Render Settingsペイン > Editorタブ > Enviroment > Enviroment Map のスライダーの左のアイコンをクリックして設定。
Drow DomeがOnになっている事を確認して、NVIDIA Irayで表示されます。
Version 4.15.0.2 Pro Edition
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